Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~



「お前も飲むか」

社長の手には水じゃなくお酒!

「お酒は…」

「あぁ…じゃあこっちな」

お酒をサイドテーブルに置いて

もう片方の手に持ったミネラルウォーターを差し出す。

取ろうとしたら、腕を引っ張られ抱きしめられた。

えっ?

水を口移しで飲ませられてる。

「……」

「……」

ビックリしたような目で社長を見てると

「さ、横になれ」

社長がベッドに寄り掛かり、私を抱いている。

「これで寝れるか?」

社長はお酒を飲んでる。

「社長…」

「ん?」

「あっ、いや 何でも」

「どうした?」

「……」

「ん?」

優しく私の顔を覗き込んでる。

「…して下さい」

「……」

「じ、自分からは…出来ないから…社長から…キスして…下さい」

恥ずかしい。

社長の胸に顔を埋める。

「フッ いいのか?」

コクンと頷くことしか出来ない。

顎に手を掛け、顔を上げさされ…

唇が…重なった。

初めは探るように優しく…徐々に激しくなった。

唇を割って社長の舌が入り込む。

…舌を搦め捕られた。

――



社長以外の事は何にも考えられない。

社長の唇が離れて…

私は社長の頭を抱き寄せ…再び…唇を重ねた。

気持ちが溢れる。

愛おしさが…溢れ出る。


唇が離れ…

社長が目に溜まった涙を唇で拭ってくれる。

「どうした?」

私を優しい目で見ている。

社長のこんな目、見るのは初めてだ。

「もう、遅いから寝ろ」

いつものように私を胸に押し付けて

「これで眠れるか?」

コクンと頷き

「ん…じゃあ寝ろ」

社長が背中を擦ってくれる。

その手の温かさにいつしか瞼が閉じていった。




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