Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~



「お前、ヴァージンだろ」

「な、な、何を い、言いだ、すん、で、ですか…」

人に聞こえたらどうすんのよ。

…って私がヴァージンって何で分かったんだろ。

「クッククク…」

「ば、馬鹿にしてるんですか?」

「してない、してない」

煙草持つ手が震えてるし…

多分、私はこれ以上赤くなれないくらい赤いんだろう。

「お前見てると面白い飽きない会話は成立するしベタベタお世辞も言わない。飯もよく食う。どぎつい化粧もしてない。別にブランドにも固執してないみたいだし光り物にもそんなに興味なさそうだし金目当てというのもありえなさそうだし明るいし頭も悪くないし俺を分かってるし…ヴァージンだし」

最後のは何?

社長って今時、結婚相手は処女しか駄目とか古い倫理感の持ち主なんだろうか?

へっ、それだけで白羽の矢が当たったの?

いや~そんなの!

「わ、私、処女じゃ」

「嘘ついても無駄だ。ま、別にヴァージンじゃなくても関係ないがな」

「……」

「諦めろ」

「仕事は…しますが、結婚はしません」

「今はそう言ってても最後にはする。俺が決めたんだからな」

「勝手に決めないで下さい。わ、私にだって…す、好きな」

「好きな奴、付き合ってる奴はいないだろう。見てたらわかる。ま、いても関係ない。奪うだけだ」

こ、この人…本気なの?



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