Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~




「社長、会議の資料纏めておきました」

「社長、今日の夕食は7時に〇〇に予約が入れてあります。6時半にお迎えに行って下さい」

「社長、バラをメインにした花束を送っておきました」etc

全て管理している。

しかし、コイツは俺を軽蔑してるようだ。

女を取っ替え引っ替えしてる俺を…

コイツがたまに冷たい視線で見る時がある…と、何故か胸が痛む。

――



ん?

「大丈夫だよ。気にしないで。社長も貴方に期待してるから厳しく言うのよ。しょげないで、ね。頑張って」

廊下の隅でさっき俺が怒鳴った新入社員を慰めてる。

いつもこうして俺のフォローをしている。

…んだが!

ベタベタくっつきすぎだろ。

それに大の男を何でそこまでしなきゃなんねぇんだ。

俺には優しい言葉の一つも掛けた事ないくせに!

何か腹立たしい。

部屋に戻って来たアイツに

「お前はアイツのママか?違うだろ、俺の秘書だろ」

完全なる八つ当たり。

コイツは、一瞬何か言い返そうとしたようだが

「すみませんでした」

一言謝り、デスクに戻り仕事に精を出す。

俺なんか眼中にないみたいに。

胸が何故かモヤモヤする。



< 175 / 452 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop