好きとごめんのその先に


「夕梨亜、久しぶり。元気にしてた?」


「あ、うん」



整った顔の彼は、確か年齢は7つ上で、雰囲気からして大人の男性っていう感じ。



だけど、どこか余裕がありそうなこのスマートな微笑み方が、なんだか鼻につく。



この世間でいう“イイ男”は、正直わたしの好みではない。




「夕梨亜ちゃん、しばらく見ないうちにますます綺麗になったね」


「…え…あ、ありがとうございます…」




忠見さんの隣に座る、彼のお父様がわたしに笑いかけて言った。




「本当に。そんな夕梨亜に、これ、プレゼント」



お父様に同調した忠見さんが、ふいに小さな青い箱を差し出してきた。




「…なに、これ?」


「いいから開けてみて」


「……?」



何だかよく分からないまま、とりあえず箱を受け取る。



綺麗に巻かれた白色のリボンをそっとほどいて、蓋を開けてみた。





「えっ……!?」
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