豹変上司に初恋中。
本当の想い

お風呂に入っている間も、髪を乾かしている間も。


私の頭はぼんやりとしていた。

聞こえた声。
昴さんは、あの時「女」として嫌いじゃない、といった?


「だとしたら、」

だとしたら、私は。

……同じ、土俵に立てている?


沢山の「彼女」たちと同じように。

少しは期待しても良いのかな、それともそんなに深い意味はないのだろうか。


……。

……駄目だ。


悶々とした感情を振り切るように首を振る。

そして、ドレッサーの前に座った。

メイクして、髪を梳かして。

……いつもは着けない、可愛くて衝動買いしたピンクの髪飾りをつけてみて、やめた。

おもむろすぎる、よね。

結局、サイドに髪をまとめて、何もつけず会社に向かうことにした。



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