豹変上司に初恋中。
「明日」
――
「ん~……ここで締切りだな」


私は大きく伸びをして、席を立つ。

9時まで1人で葉書の整理をしていたせいか、目が疲れている。


眉間に手を当てて、ふと昴さんの席を見遣った。


……帰ってこなかったな。


そりゃ、仕事持ってってたみたいだし、当たり前かもしれないけど。


「……釈然としないなぁ」


私の心はモヤモヤしたまま。


心にわいた嫌な予感をただ持て余している。

~♪

「わ!!」

ひとまず終わった仕事に気を抜いていると、突然編集室の電話が鳴り響いた。


この時間にかけてくるのは、会社内の誰かだ。

「はい、こちら編集部――」

「……呉羽か」

「!」



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