豹変上司に初恋中。
梓はいつも通りの笑みを浮かべた後、電話をかけ始める。
さて、と。
私もそれを見て、取材先の下調べを始めた。
―――
しばらくして、編集長が席を立つ。
「……あ」
それにつられて、私も立ち上がって。
そのまま編集長を追い掛けた。
編集長は休憩室で缶コーヒーを買って、ソファに深く座り込んでいる。
「はー……」
編集長、かなり疲れてるよね。
今行くと邪魔かな?
そう考えつつ、私は自分用のペットボトルを握りしめて休憩室に入る。