不良狼の一途な溺愛
「悪い。人数多かったから、ちょっと手間取った。」
「えっ!?」
周りに目を向けると、黒賀君も他の不良たちも完全にダウンしている状態だった。
「も、もう終わったの…?」
「まあ、一応。」
あっさりと言う蓮君に、目を見開いてしまった。
今の、手間取った…とは言わないよね…。
だって、目を閉じてから5分も経ってないと思う。
それなのに、この大人数を呆気なくシメてしまうなんて…。
蓮君って、“超”がつくほど最強の不良なのでは……。
あまりの凄さに、ポカンと口を開けていると、蓮君は優しい眼差しで私を見つめた。
「柚、怖い思いさせてごめん…。ケガは?痛いところとか…無いか?」
「わ、私は…大丈夫。それよりも、蓮君は?」
「俺も大丈夫。ちょっと手の甲の辺りを擦りむいた程度だから。」
殆どケガもしていないなんて、すごい…。
でも、良かった…。
大ケガしなくて本当に良かった…。
不安や心配が、安心に変わった途端…私の目からポロポロと涙が零れ始めた。