これを運命とするならば





私は営業部所属の営業事務で、今日は出勤してから今までずっと先輩が急遽必要になったというデータをまとめ上げたところ。
時刻は午後3時を回り、お昼も食べていない私のおなかは正直に小さく鳴いた。


とは言ってもすでに社食は閉まっているし、隣のビルのコンビニで何か買って食べようと思った私はなぜかエレベーターを使わず階段に向かっていた。


…それがすべての始まりだった。










「あーぁ、先輩め…」


肩をコキコキ鳴らしながら階段を下りる。
私の足音だけが響くそこには当然私しかいないはずだ、と足を進めていたときだった。





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