これを運命とするならば





「三柴さん、これ昨日の日付のままです」


珍しく三柴さんの書類にミスを見つけた私はそう言って突っ返した。
少し眉をひそめて書類を受け取ると、考え込む仕草を見せる。



「…今日は何月何日だ?」


「え、…11月19日ですけど」


そう言うとまたさらに何か考え出す三柴さん。
…早く直さないと、コレ今日までの締め切りですよ?



「椿の誕生日は?」


書類から視線を外し、またあの穏やかな笑みを浮かべてそう聞いてきた。





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