君のための嘘
「たしか……せた……」


「それなら世田谷かもしれない 調べてみるよ」


******



朝食を食べ終え、外出の支度を済ませた私達は出かけた。


地下駐車場に停められてあったラルフの車は活動的な大きい4輪駆動車だった。


それを見て夏帆は意外だと思った。


ラルフの容姿から見て、スポーツタイプの車だと思っていた。


紳士的に夏帆は助手席に座らされ、ラルフは運転席に座ると車のエンジンをかけた。


地下駐車場から表の通りに出ると、夏帆は太陽の眩しさに目を瞬かせた。


冬の空、今日は雲一つない晴天だった。


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