君のための嘘

後ろめたさ

翌日、ラルフが仕事に出かけてから1時間後、マンションを出た。


スーパーに向かい、昨日教えてもらった搬入口から店に入る。


今日はパートの女性に教えてもらいながら品出しをするように言われた。


パートの女性は愛想が良いとは言えなくてムスッとしながら、必要なこと以外は話をしない人だった。


かと言って、意地悪されているわけではないから夏帆は黙って商品の品出しの作業をしていく。


思ったより重労働だった。


足りない商品を調べ、倉庫から取ってくる作業を一日やると夕方には足が痛んだ。


働いたことがない夏帆は要領が悪くて、一つの品出しに時間がかかってしまったが、隣で教えてくれる女性は何も言わなかった。


夏帆が働く時間は朝の8時30分からお昼の40分をはさみ16時まで。


これならやれそうだと夏帆は思った。



< 165 / 521 >

この作品をシェア

pagetop