はるぞら。

うららかな日。

今日はまさしくそんな言葉がぴったりな日だった。
うららか。漢字で書くと麗らか。
綺麗の麗。
読めるけど多分書けない。

しかも日曜日だから公園には沢山の人がいる。

砂場で遊んでいる子供たちを横目で確認しながら奥さま方が井戸端会議?とやらをやっている。
最近の若者は会議をミーティングだとか言うらしいけど、井戸端ミーティングとは言わないのは何故か。

でもそもそも今から会議をしよう、とか言っても今から井戸端会議を始める!とか言わないよね。

などと不毛な考え事をしながら公園のベンチに座ってぼーっとしている。
うまく木陰にいるから、めちゃくちゃくつろいでいる状態。
気持ちいい。

まぶたを閉じれば、木が風に揺られる音と人の笑い声。
私の今生きている「世界」が私から離れて、時間が勝手に流れて、人が私とは関係なく動いていく。「世界」は私が泣いても、何もしなくても勝手に動いていく。私がいてもいなくても、それは「世界」にとってどうでもよくて。
「世界」が変わっていくことは変わらない。

それはとても悲しくて冷たくて、どうしてだか安心する。


「世界」は私が何をしてもしなくても、受け入れはしない。
けど、拒絶もしない。

ただそこにあるだけ。

そんな風に考え事をするのが心地よい。

私が一番落ち着く時間だった。

まだ9才の子供である私のこの考え方は、10年後にはどう変わっているのかな。
下らないって思うかな。むしろ肯定されちゃうのかな。


そんな風に考えるのも、面白い。


「ぱぱぁ!」

子供特有の甲高い声。

目を開けたら、幼稚園ぐらいの男の子が父親と思われる人のところにかけて行くのが見えた。

お父さんが屈んで男の子に何かを言う。
にこにこ笑いながら。

男の子(サトシって名付けよう)が嬉しそうににこにこ笑って、大きく頷いた。
ほほえましいってこういうこと言うんだろうな。


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