俺様君の彼女ちゃんっ!
「あなた…どのくらいここにいましたか?」


「あんたがここにくるのを教室からみえたから…たぶん寝てすぐ」



「そっか…すいません、ブレザーかけていただいちゃって…」



「ん?…あー、別に気にしなくていいよ…でも」



「…でも?」





俺のでもという言葉に首をかしげて問う彼女。





「あなた、じゃなくて一樹…成瀬一樹だから」




いつも女を落とすときの笑顔でそういう俺の言葉をわかったのかすぅっと息を吸っていった。




「…一樹。あんたじゃなくて…島崎優奈」




最初は、は?と思ったけどニッコリ笑った彼女を見てやられたと思った。




いつもはニコッと笑って同じことを他の女に言えばすぐに落ちるのにこの女はたぶん。




それをわかってて同じことを言い返してきた。




昨日、将史を殴ったときもそうだけど。




「ふはっ…お前おもしろいな」



思わず笑ってしまって目の前にいる彼女はきょとんとした。



でもすぐに思いつめた顔をしてまたすぐに何かひらめいたような顔をした。



…まただ。



昨日もそうだったこの女、コロコロ表情が変わる。



…まぁ、それも面白いな。




「わかった!」




そんなことを考えてると無邪気に笑う優奈の姿が目に映る。



無邪気に笑う優奈にすこし惹かれてしまった。




「あなたが昨日笑いをこらえてたのはおもしろかったからなんだ!」




そっかそっかといって笑う優奈に今度は俺の頭にハテナマークが浮かぶ。



そんな俺に気がついて優奈は説明してくれた。




「昨日マサ…あっリナの彼氏を私が殴ってしまったときあなた…一樹笑いこらえてましたよね?」




「あぁ」




…あのとき、見られてたんだな。




「そのときなんで笑いそうになったのかなってずっと気になってたんですよ」




『ずっと気になってた』




その言葉に思わずドキっとした。




昨日の間少しでも気にしてくれたと思うと少しうれしくなって。




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