リアル
そして、その頭までもベルトで固定された。
「……あれは?」
薫は美緒にその様子について尋ねた。
「ああして、動けないようにしてしまうんですよ。そうしないと、嫌がる子供の治療は難しいんです」
美緒は薫に顔を向けずに答えた。
少女は更なる恐怖を感じたのか、火がついたように泣き出した。
その声は診察室中に響き渡った。
きん、と耳鳴りがする程の高音だ。
それでもやがて諦めたのか泣くのを止めた。
「……失礼しますね」
薫は小さな声で言い、美緒の隣から離れた。
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