深愛
深愛
わたしは決して行為の後、眠らない。
ふたりでは眠らない。

どんなに、クタクタでドロドロでぐちゃぐちゃでも眠らない。

生温く心地よい体温に覆われ、こんなにも滑らかな腕が巻き付いていても…


ちゃんと、ひとりで家に帰る。
夕飯の支度をし、一通りの雑務をこなしてから風呂に入る。
倒れるように、自分の寝床に潜り込み、やっと、ひとりで眠る。
そんな時は、1頁も本を必要としない。
だって本当に疲れているのだから。
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