シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
あたしは微笑みながら…
櫂に向けて両手を伸ばして――
「駄目だ、芹霞!!!!」
後ろから覆い被さるようにして、
あたしを引き止めたのは――
「離して、櫂の傍に。
あたしも櫂の傍にッッッ!!!」
玲くんで。
「芹霞、後を追うな、君まで僕を置いていくなッッッ!!!!」
玲くんは泣いていた。
震えながらもあたしを閉じ込めて逃がさない、そんな力の強い腕を、あたしはどうしても外すことが出来なくて。
「櫂の処に行くなッッッッ!!!!」
掠れきった叫び。
乱れた呼吸は、発作の為か判らない。
そんなこと気にする余裕はなかった。
「まだ――
櫂を選ばないでくれッッッッ!!!!」
玲くんの身体はとても熱かった。
「僕が――
僕が居るだろう!!!?」
くらくら、くらくら。
ああ…視界が揺れる。
「芹霞、芹霞!!!
頼むから、生きていてくれ!!!
僕の傍に居てくれよッッッ!!!」
ゆらゆら、ゆらゆら。
揺れて消え行くのは――
――…櫂。
目の前の櫂が――
見えなくなる。
櫂。
櫂。
「櫂ッッッッッッ!!!!!!」