シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
 

櫂が…一撃で倒れ込む!!?



「狂ったのか、朱貴!!?」



七瀬が驚いた声を上げて、小猿と共に駆け寄ってきた。


やりやがった、朱貴の奴!!!



「櫂!!!?」



その時芹霞が部屋に飛び込んできて。


俺はこの部屋から出るように芹霞に叫んだ。


芹霞はこくこく頷いて櫂を背負うようにして部屋から出る。


七瀬や小猿共に、朱貴をとりおさえようとするが、奴が強くて上手くいかねえ。


戦うしかねえのなら、小猿達を巻き込むわけにはいかねえ。


それを察した七瀬が喚く小猿連れて奥に行って、遠ざかって見守ることにしたようだ。


桜が裂岩糸を顕現して朱貴に向けて放てば、朱貴は身を逸らしてそれを躱(かわ)す。


――…だろうことを見越した俺は、櫂と芹霞に朱貴の注意を向けさせないよう、同時に上段の蹴りを食らわして。


風を切る音。


壁紙と…朱貴の髪を切り裂いた。



「へえ…なんか威力アップしてんじゃん。

――BR002」


いつから居たんだよ、



「「凱!!!?」」



叫んだのは小猿と七瀬。



凱と呼ばれた元制裁者(アリス)たるチビは、双匕首を手でくるくる回しながら、満面の笑みを顔に浮かべて。



「楽しませてよ、ねえ?」


そして俺に向かってくる。


何だこの速度!!!



「僕より上の№持ちが、僕より格下なんてありえないよ?」



くすくす、くすくす。



赤くなる瞳。


制裁者(アリス)の…戦鬼の目だ。
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