大切な大切な幼なじみ--2--

彼氏



「桜ちゃん?もしかして…」


電話を切って台所に入った私におばあちゃんは意味ありげな笑みを見せる。

ばれてる…絶対ばれてる。


「違う!彼氏なんてできてない!」

「そっか…おめでとう。どんな人?」


え?何でそうなるの?

私は今言ったことを頭の中で繰り返す。


“彼氏なんてできてない!”…。


今…私…自分から暴露した…よね?

うわ…何で私って昔からこうなんだろ。


「桜ちゃん?翔太くん?」


おばあちゃんは翔太を何回か見たことがある。

だからすぐに分かったんだと思う。


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