覆される都市伝説

マカの動き

「…そうか。ナナオは元に戻ったんだね」

「ああ」

「でも驚いた」

「何がだ?」

「てっきり無理やりにでも引き止めるのかと思ってたから」

コウガはパソコンの画面の向こうのマカに、ニヤッと笑って見せる。

「割と気に入っていたんじゃないの? ナナオのこと」

「やかましい。それより追加の情報をとっとと寄越せ」

「はいはい」

コウガは苦笑しながら、キーボードを操作する。

「…よし。これで良いはずだよ」

「ああ、ちゃんと送られてきた」

マカも自分のパソコンを操作する。

「マカの依頼はなかなか楽しめたよ」

「そりゃあどうも。こちらはこれから動かなければならないがな」

今、マカの後ろにはハズミとソウマの二人が控えている。

「携帯彼氏か…。便利そうで良いね」

コウガの無邪気な笑みに、ハズミは苦笑して肩を竦め、マミヤは僅かに眉を寄せた。
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