覆される都市伝説

真実の都市伝説

ナナオが通っていた施設は、邪教を信仰する所だった。

そこの大人達は、傷ついた子供達に甘い言葉をかけ、取り引きを持ちかける。

それは自分を傷つけた者に対する、復讐。

復讐の対価は、自らの肉体。

崖から飛び降り、異形のモノに喰われることで、その願いは成就する。

―そこまでは、子供達にとっては共通点。

だが、シスター達はそんなに甘い存在ではなかった。

コレから語るはナナオのこと。

ナナオの肉体は主に捧げられ、その魂はシスターの手に堕ちてしまった。

生前、ナナオは自らの体験を、シスターの勧めで書き残していた。

それを元にして、出来たのが例のサイトだった。

しかし利用者は、ナナオが思っていたのとは全く違う。

ハズミが告げた通りだった。

サイトにアクセスできるのは、誰かを、そして何かをイジメていた人間。
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