覆される都市伝説
キッチンのテーブルの隅に、何枚かのエプロンを見つけた。

グリーンのチェック柄のを身に付けて、わたしは冷蔵庫の中を見た。

業務用かと思えるほど、大きくて立派な冷蔵庫には、ぎっしり食材があった。

『わぁ! コレだけあると、何作ろうか悩むなぁ』

そう言いつつも、どこか心が浮かれてしまう。

わたしは材料を見ながら、何を作るか考え始めた。



―30分ほど経って、女の子が戻ってきた。

「冷水シャワーで、ようやく目が覚めた。メシはできたか?」

『えっええ』

とりあえずサンドイッチとコンソメスープを作った。

トレーに載せて、女の子がいるテーブルセットまで運ぶ。

女の子は黒髪を頭の上で結んでいて、白生地に青の朝顔の浴衣を着ていた。
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