覆される都市伝説
「…まっ、シキの同属ならそうだろうね。それで調べてほしいことでもあるの?」

「ああ。まずその小説についての、確かな情報がほしい。どうにも引っかかるんだ」

マカは眼を細め、俯く。

「私を狙って訪れたワケではなさそうだが、こういうのも一つの縁だ。それがどういう形で結びついているのか、知っておいた方が良いだろう」

「…なるほど。作者自身は覚えがなくても、その裏や影に何者かがいるかもしれない可能性はあるね」

コウガは神妙な顔つきで頷いた。

「良いよ。調べとく。情報の受け渡し方法はメールで良いかな?」

「このパソコンに頼む。…あっ、それと一応聞いておくがな」

「うん」

マカは思いっきりイヤ~そうな顔を見せた。

「…お前達の差し金じゃないだろうな?」

「そんなわけないだろうっ!」

コウガは激怒したものの、シキはうんざりしたため息を吐いた。
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