1/3の微妙なカンケイ
せっかく、静かにやってるのに、ドアが、ぎっと開く音がした。

静かだったので、ギクッとする。

「あ、いた。ユウリちゃん」

見覚えのある男の子。

茶色の髪。

浅黒い肌。

さっき物色した中の一人。

「奏、調子悪いんだって?寝てるとこすまない」

奏ちゃんが目を開ける。

「あのさ、明日の朝までに、気に入った相手にコレ、渡すんだって」

と、手を開く。

プラスチックのおもちゃの指輪が三つある。

赤1つ。

青2つ。
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