1/3の微妙なカンケイ
みんな受け入れるか、みんな拒むかの差はあるけど、奏ちゃんだって、モテなくもないのにその辺希薄なのだ。

”かっこいい”を言われたことがないのは、奏ちゃんを好きなタイプの人が、そういうことを、いえないタイプの人だから。

それに、奏ちゃんは気づかない。

必死の、微々たる信号やアピールにも、奏ちゃんは気づかない。

「もったいないね。二人とも」

「自分だって」

言って、奏ちゃんは、あたしの手首をつかむ。

うわ。

歩き出したかったらしい。

手をひっぱるように歩き出す。

「モテるのに、みんな拒んじゃうじゃん」

奏ちゃんの触れてる手に、全神経が行ってしまって、きいてなかった。

「えっ?」

「…悠里もきいてないね、オレの言うこと。タクトと同じだ」
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