遠ざかる風景。
 ついにバスは松林の手前で止まった。
 海水浴場前。終点であった。
 もう2区間前から、車内に残ったのは僕と少女だけだった。かなり居心地が悪かった。しかも、もう降りなければならない。そう、二人揃って、だ。
 昨日の朝の、あの少女の表情を思えば、一体何を言われたものか。
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