《短編》いじめないで! Don't bully the weak

みんなが私に近付かなくなってから、かれこれ三ヶ月が経とうとしていた。

するといきなり、私を突き落としたあのいじめっこが、半狂乱になって突進してきたの。

「ほら、やっぱりあいつ狂ってる」

「屋上から落ちた不死子が生きてるわけないもんな」

「ヤツに触ったら馬鹿がうつるぞ」

みんながいじめっこの悪口を言っている。

あの出来事が有った数日後にはまた、昇降口のマネキンに新しい制服が着せられ、見付かった血痕も行方不明者のDNAと照合され尽くしたけれど合致せず、事件性無しと片付けられた。

そしてあのいじめっこは、わけの解らないことを言うイタイ奴として、逆にいじめられるようになっていたの。

私は心底喜んだ。そして「いい気味だ」と隠れて唾を吐いたわ。

その時も、喚きながら私に突っ込んで来るいじめっこを、鼻で笑って見ていたの。




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