一途愛
龍の過去
「ずっと好きだった……。龍の隣にいろんな女がいたけど…
私はずっと友達として龍のそばにいたんだよ。
ママに彼氏がいるのは知ってたけど それが龍のパパだったのは
ずっとずっと後で知ったことで……
龍が他の女には見せない顔を私には 見せてくれるのが
うれしかった。特別だと思ってた。
新しい女ができるたびに 泣いて…別れたら喜んで…
その繰り返しで……。」


龍は大きなため息をついた。

「そんなこと姫に言ってどうすんの。」

[憎らしいからよ。
優しいってその一言で龍のこと言う姫ちゃんが
許せないのよ。簡単に愛されてるって…私は何年もかかって
やっと龍を手に入れたのに……
龍は何も言わないで 北海道に逃げたんだよ。」

「秀樹がいただろ?おまえと秀樹がやってんの
俺 知ってたし。もういなくてもいいんだって思った。」


何・・・話てんの・・・?
世間知らずの私には よく理解できない話だから…
頭の中でいろいろ整理しないと理解できない。


「それは…急に龍がよそよそしくなったから…
龍だってまた 年上の女とやったでしょ。
知ってんだから 秀樹から聞いてたんだよ。」

「やっぱあいつか……。」

「秀樹は優しいから…ずっと私が龍のこと
好きなの知ってたから 力になってくれたり応援してくれてた。
だから…龍が逃げた後
秀樹に告られて 付き合うことにしたんだよ。」



三角関係だ・・・・・。


同じ年なのに…全然違うことしてる私たち……


「龍が悪いんだよ。突然いなくなるから…。」

ミチルが泣き崩れた。


龍はその姿を見て 悲しそうに立っていた。
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