一途愛
「これが俺。」

黒い猫のストラップ。


「おそろい?」

「そう。」

私は龍の下で 嬉しくて足をバタバタさせた。

「嬉しい~~。おそろい~~。ルナタとルナがついてる。」

「こんなもんでごめんな。
来年はもっといいもの買うからさ。」

「何言ってんの。すっごく嬉しいよ。
私は・・・・・ごめんね・・・・・。
何も用意してなかったの・・・・。ずっとふて寝してた。」

「だろうな。携帯も充電切れしてるし・・・俺もう
何百回もかけたけど全然繋がらないし。」

「ごめんね・・・・。ちょっとずらしてた。」

「仕方ないさ。」

「でも会いたかった・・・・。会いたくて会いたくて・・・・。」

「痩せた?」

「うん わかる?」嬉しくなった。

「俺は柔らかい方が好きだって・・・・・。
もう痩せなくていいから。」

ミチルはすごいスタイルよかったし・・・・・
とまた卑屈になってしまう。

「姫は違うんだ・・・・。
今までの女とは違うんだ。
俺もきっと・…今までの俺とは違う気がする。」


「優しい龍も本当の龍だよね?」

「だよ。本当の俺。俺が見せたくても誰にも
見せられなかった俺・・・・。」


「よかった・・・・・。」


私は静かに目を閉じた。
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