諦めないで、幸せを求めて噛ませ犬になろうとも
(――)
「わたるんは噂話が好きだよね」
「はい、好きですよ」
「あのねー。最近、天神学園校舎のとある廊下から、悲痛な怨嗟が聞こえてくるんだって。それを聞いた人は呪われるみたいだよ」
「都市伝説というのは案外、安易にできあがるのかもしれませんね……。ところで、阿行さん」
「なになに」
「あなたがおぶさりたいなら背負いますが、あまり体を押し付けないでくれると嬉しいです」
「えー、いつもぎゅうしてるのに今日はダメなの。なんで?」
「何でもです」

