現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「まいどあり~」


男の軽い感じの声を背に、三人占い師の部屋を後にした。


ドアを閉めながら、まだ流依は釈然としない顔をしている。


「じゃあ、目的も済んだし、さっさと帰ろう!」


そう言って、またもや理緒が走り出した。


しかし、まだ先程の男の事が頭の中で引っかかっていたため、すぐに流依は気付かなかった。


「流依ちゃん、理緒ちゃんが…」


「え?」


「理緒ちゃん、また走って行っちゃった…」


「あの馬鹿。すぐに、追い掛けるよ!」


優梨に言われて、初めて気付いた流依は、すぐに遠くで小さく見える理緒を追い掛けた。


それに、優梨も続く。
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