居場所をなくした少女

姿は見えないけど、声を聞いて

"優しいそうなおばぁちゃん"

ってことが分かった。

『ありがとう…。』

ふと目が覚める。

「目覚めたか?」

…この声!

あたしは勢いよく体を起こした。

「…新!」

目の前には新の姿。

「大丈夫か?うなされてたけど…」

うなされてた?

さっきのはやっぱり夢だったんだ…。

「ここは?」

あたしはキョロキョロと頭を

動かして新に聞いた。

「俺んち。お前公園で寝てたろ?」

新の家か…。

「ん。多分」

「お前一応女だし、変なやつに

捕まる前に連れてきた」

「そっか…。ありがと。一応女だからね♪」

あたしは笑いながら新の手に持ってる

水を一気に飲み干した。

< 18 / 20 >

この作品をシェア

pagetop