[続]愛しき人
「ただいま・・・・」

『お帰り…』

「今、美咲のどなり声が聞こえてきたけど、何かあった?
 あっ。みなみちゃんいらっしゃい…」

『ううん、何でもないから…』

「すいません…としやさん。私がバカなこと言ったから、美咲怒っちゃって…」

「みなみちゃん。何があったか知らないけど…美咲はみなみちゃんのこと
とっても大切に思っているから、感情が大きくなっただけだと思う…わかってあげてね…」

「すいません。そう言うのではないんです。私が悪いんです…」

「もし、オレでよかったら、話聞くから…美咲と一緒に ねっ。」

「ありがとうございます。では、今度相談しますね。。。」

「うん。ためるとよくないから…
みなみちゃんは美咲と同じように一人でため込んで悩むタイプだろうから…話すだけで楽になることいっぱいあると思うよ。」 

「としやさんは美咲の事、よくわかっているんですね。美咲がうらやましい…」

「みなみちゃんもそうでしょ。そうしの奴、とても大切にしてるよ…」

「そんなこと…ないですよ。 私なんか…」

「私なんか…っていうのはよくないよ。
みなみちゃんの事とても大切にしているそうしの気持ち無駄にしないであげて…そう言われると男は結構つらいものだよ。」

「ありがとうございます。少し泣きそうです…」

「泣いてすっきりしたければ、いつでも泣いてイイよ。美咲の大切な人はオレにとっても大切な人だからね」

「本当に俊哉さんは優しいんですね。美咲は幸せですね…グスン」

「そうだといいけど…そうしもイイ奴だよ。信じてあげて…」

「今日は帰ります…」

「駄目だよ。こんな状態じゃ。オレそうしに殺されちゃうから…」

「でも…仕事から帰ってきて疲れているのに…」

「でもじゃないよ。美咲がそんな扱いされたらオレはきれちゃうから…きっとそうしも同じ」


玄関からそうしさんが呼んだ…

「みなみ…」

「そうし?何で??」

「今、美咲ちゃんから連絡もらって…どうした?」

『ごめんね。みなみ。勝手なことして。
でも、やっぱりちゃんとそうしさんに話したほうがいいかと思って…
明日は休みだし…そのあとみんなで飲もうね。』

「みさき…ありがとう…」

「俊哉、みなみが世話かけたな…すまん」

「はぁ?お前にあいさつもらうことはないよ。オレは美咲の大切な友達の話しを聞いていただけだから…」

「そう言ってもらえるとたすかるよ。とりあえず、オレん家に連れて帰る。あとで、電話する。美咲ちゃんもありがとう…」

『では、あとでね。。。』





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