△~triangle~
20 君の温もり(蓮)

降り続ける雨の中を傘も差さないまま、ただ黙々と歩き続けた。

星一つも見えない淀んだ空からは、まるで愚かな僕を責め立てるかのように、大粒の雨が落ちてくる。

手にした鞄の持ち手を強く握り締めたまま、冷たい雨に小さく体を震わせた。

……これでもう、戻る事は出来ない。

そんな事を考えながら、誰も居ない薄暗い道を当ても無く歩き続ける。

……その時だった。
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