--測定不可能--



つらいことがあると、必ずといっていいほどに満を思い出す。



別れる直前こそ、私の体を求めるばかりで私を見てくれなかった満だが、付き合いはじめたころは優しくて信頼できて、安心できる存在だった。


遊びだとわかってる。

満にとって私は、たくさんの女の中の一人だ。





でも私の中で満は

たった一人の

特別な人








昔も






そして今も




「みーちるっ!!」





ぼんやりとした

意識の中で

優しかった頃の


満の声がした






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