ケンカ+理解×大好き=友情

サークルも、私たち三人で同じところに入った。

ワンダーフォーゲル部。通称ワンゲル。

長期休みを利用して山登りをする活動をしているらしい。

それ以外では、普通に遊んだりバスケしたり飲み会を開いたりなど、お遊び系サークルの過ごし方と何ら変わりない。


あっちゃんは入学前からワンゲルに入ると決めていたらしく、私たちは真似するようにあっちゃんと同じサークルに入った。

どちらかというと文科系より運動系サークルに入りたいと思ってた私は、今年の夏休みにワンゲルで富士山に登るのが楽しみなんだけど、ミサキは早くもそれをズル休みしようと算段している。

「もっと自分に合うサークルに入った方が良かったんじゃない?

嫌々参加するなんてつらいだけだよ」

諭(さと)すようにそう言う私に、ミサキは甘えるような声で言った。

「やだぁ。ナルミがいないサークルなんてつまんない。

山登りは苦手だけど、がんばるよ」

「ほんと、なっちゃんとみいちゃんは仲良いね」

あっちゃんはそうやって私たちの仲の良さに感心している。


この時までは、私たちのこんな気楽な友達関係はいつまでも続くと思ってたんだ……。

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