リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
大豆の水煮を、熱湯で軽く茹でる。


(とりあえず、やつめの謎の言葉について、考えるのはあと)
(と言うか、なかったことにしてしまえ)
(今、大事なのは、ご飯よ、ご飯)
(夕ご飯)
(あたしの夕ご飯)


大豆を茹でてる間に、玉ねぎ、ニンジン、ピーマンを、大きさを極力揃えて少し大きめにみじん切り。
生姜も一かけ、なるべく小さくみじん切り。
大豆がふっくらしてきたら、ザルにあけ水を切る。
買ってきたグレードシードオイルを、さっそく使ってみようと、フライパンに一たらし。

(ホントに、匂い、気にならないかも)

生姜のみじん切りを投入。
ニンニクも入れたいところなんだけど、明日の打ち合わせを考えて、がまんした。

フライパンを弱火にかけて、生姜を焦がさないように、香りが立つまでじっくり炒める。
生姜が香り立ってきたら、まずは玉ねぎをしんなりするまで炒める。

カレーの時は飴色になるまで、これでもかって、炒め続けるけれど。
これは、しんなり半透明になって水分飛んだらオッケー。

そこに、カレー粉とクミンやコリアンダー、ガランマサラ、シナモン、ターメリックとかのスパイス類、トマトピューレを加えて混ぜていく。
よく混ざったら、ニンジン、ピーマンを加えて火が通ったところで、大豆と水を少々加えて煮詰めていく。
煮詰まったら、最後に醤油を加えて、味を調える。


(豆のドライカレー)
(いっちょ上がり、ほい)


ホントは、挽き肉を少し、入れたいところだったが、お昼にがっつり唐揚げを食べてしまったからねと、それも明子はがまんした。
市販のカレールー使うと、意外とカロリーが高くなる。
だから、思い切って、明子はカレー粉やスパイスを買い揃えた。
オーガニックだなんだと拘らなければ、普段利用しているスーパーマーケットにも、リーズナブルなものが、いろいろとあった。


(まあ、これも、昔取った杵柄ね)


ほうれん草としめじを軽く炒めて塩コショウ。
付け合わせの惣菜だ。


(よし、夕飯完成!)


初めて挑戦した豆カレーに、なかなか良いできなんじゃないと、明子はご満悦な顔で頷いた。
< 126 / 1,120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop