キスはおとなの呼吸のように【完】
わたしは黙りこんでしまった。
なにもいえずにいると、大上先輩が近づいてきて口をひらく。

「袴田の知りあいか」

きちんとした会話をするなら、ごまかしも、いいわけもする必要はない。
わたしは言葉をかぶせるようにいった。

「カズト。こちら会社の上司の大上先輩」

冷静なつもりだったが、ひどく早口になってしまう。
< 178 / 380 >

この作品をシェア

pagetop