キスはおとなの呼吸のように【完】
商店街を歩いていると三本酒店のまえに見慣れた白いヴァンが停まっていた。

業務用の配達車。

うしろのカーゴルームがひらいていて、酒びんのはいったプラスチックケースがぎっしり詰まっているのが見える。
すぐそばには荷おろし作業をしている業者の男性の姿もあった。

ぼさぼさの黒い短髪。
身長は175センチくらい。
この寒空のした、ジーパンにTシャツ一枚といういういでたち。
腰には正円のなかに漢数字の三が描かれている三本酒店のロゴがはいった黒いエプロンを巻きつけている。
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