【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦

「……なんでですか」


確かに“認めない”とは言われたけど、彩音の兄貴にそんな事言う権利なんかない。


“個人の自由”が色濃いこの時代で、意味なく認められないなんて納得がいかない。



妹を溺愛してる。
なんて理由じゃないのは確かだと思う。


「……あいつが一人暮らしした、キッカケ知ってるか?」


彩音の兄貴は一瞬目を俺に向けたけど、すぐにどことはいえない宙に視線を這わせた。


その目はどこか悲しくて、どこか儚げだった。



「元彼…」


の暴力だよな…?
その言葉は口にはしなかったけど…いやできなかったけど。

自分の彼女が過去でも暴力を受けてたなんて悲しすぎる。


はっきり言ってその元彼を殴りたい。



「そう。元彼翼のせい。もう妹にはそんな事になって欲しくない。あんなんでも可愛い妹だからな」


彩音の兄貴は何を思い出したのかフッと笑っていた。


「…だから、俺が心配……なんですか?」


「まぁそうだな。心配ってゆーか俺はお前の事知らないから…」


そこで一端言葉を切る彩音の兄貴。
その顔はどこか迷ってるように窺える。


「…翼に頑張って欲しいと思う」


…………。



「は?」


なんだソレ……!?


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