恋人は王子様!?

菫…




*蓮見裕則side*



「菫…菫…」


菫が意識を失い倒れた。


抱き抱えて保健室へ―


ベッドに寝させて、保健の先生と話していると、連絡を入れておいた先輩と野崎先生が来た。


「菫ちゃん…倒れたって?」


野崎先生が心配そうに菫の所へ


「何があった?」


「いや、話しをしていたら…」


保健の先生がいるから詳しくは云えない。


それを察したのか


「先生、やはり貧血でしょうか?」


「たぶん…貧血もあると思うけど、精神的にバランスを崩したんじゃないかしら?」


「精神的?」


「菫ちゃんは、ちょっと脆いところがあるから、あるきっかけがあると崩れるの。蓮見先生はご存知ないけど…最近は菫ちゃんも強くなってはきてるんだけどね…なんてたって受験生だから…ちょっと無理してるところがあると思うのよ。頑張り屋さんだから…口には出さないけど」


「……」


「菫ちゃん、気がついたわ」


「はいはい」


保健の先生が菫の元へ―


先輩が小声で


「何があった?」


「後で…聞いて下さい」


「…分かった」


菫が保健の先生と野崎先生に付き添われて



< 98 / 215 >

この作品をシェア

pagetop