『多良家』の嫁☆〜お隣BOY☆続編〜
忘れられないウェディング
ついに…


ついにきました!


『結婚式』


よくぞ愛想をつかさず私と付き合ってくれました。


虎太朗…


あなたはほんとに恩人です。


ウェディングドレス


ティアラ


ブーケ


女の子の憧れ…。もう夢のようです。

鏡の前に座る私の姿に、母はすでに泣いています。


「ほんとに…よかったねぇ」


「ぐごぉ」


ん…?


おじいちゃん…

寝てます。


「おじいちゃん、起きて下さい!」


おばちゃんがおじいちゃんの体を揺すった。


おじいちゃんは白目と黒目を行ったり来たりさせています。


だ、大丈夫なんでしょうか…


私は今日のこの日のために数々の努力をしてきました。


肌のお手入れ、ダイエット、可愛く見える笑い方の研究…


1ヶ月前から何度も頭でシュミレーションを繰り返し、失敗しないように…


そう…


今日だけは失敗したくないんです!


だから、おじいちゃん…


しっかり黒目を取り戻して!!!
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