秘密のキスをしたとしても。
さよならの前。



────いつから。



いつから私達は間違えたのだろうか。


いつから周りを遮るようになったのだろうか。



それは今の私達にはわからないこと。



もし、一つだけ願いが叶うとしたら、私の願い事は決まってる。




“血の繋がった お兄ちゃん と 一緒に居られますように”


今の私ならきっとこう答えるだろう。





一粒の涙が音をたてて静かに落ちたんだ。


それはまるで物語の始まりを表すみたいに──。



    



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