恋の施し
恋の手解き



それは私の幼なじみであり、小さい頃からの幼なじみであり大親友である及川雪音(オイカワユキネ)に相談したことが始まりだった。





「やっぱりねー。響花(キョウカ)は相田(アイダ)が好きだって思ってたよ」




現在お昼休み。
教室で私は雪音とお弁当を広げ食べていた。




「えぇ!?知ってたの!?」




「当たり前でしょ。響花と何年付き合ってると思ってるの?」





当然、と言ったように答える雪音に私は驚きを隠せない。

だって雪音にこの事実を告げたのは今日が初めてなのだ。

しかも、打ち明ける事も悩みに悩んだ末の結果で。

自分でも“そう”だと自覚したのはつい最近だというのに。



―――…そして“そう”と言うのはつまり、私は同じクラスメートの相田君に片想いをしているという事だ。



漸く雪音に思い切ってカミングアウトしたのに…あの振り絞った勇気は何だったのか…何だか狐につままれた気分だ。
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