オサナナジミ

ピンポン


翔ん家に行くのは
これで何回目だろう。
小さい頃は毎日行ってたけど、

いつ以来だろう…

なんか、今日は特別に感じる。



「はい」
「里佳子です。宇佐美里佳子です」
「あぁ!久しぶりね」

翔のお母さんが
出迎えてくれた。
玄関を開けてもらい、
翔の部屋まで案内してもらった。


「ここよ。」
「ありがとうございます」
「翔、今アレックスの散歩に行ってるの。もうすぐに帰ってくると思うわ!」
「アレックス…?」
「先週から親戚の犬を預かってるの。旅行行くから預かってくれーって」
「そうなんですか」


さすが…
林田家の人はやることが違うな…
林田ったらこの辺じゃちょっとした有名人。
家がばかでかいからね。

「部屋で待っててもらえる?」
「はい」

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