ツイテル恋、ツイテナイ恋☆
「おかえり」君子が二時間サスペンスを観ながら、振り返った。
「ただいま。なんか食べるものある?」
「ええ?食べてきたんじゃないの?お台場行ってきたんでしょ?」
 君子も琴美が佐藤と付き合い始めたことを知っている。二十歳を超えたのだから責任は自分で持つように、というのが琴美の家庭での決まりである。その分、自由に行動はできた。が、時々、心配されなさ過ぎて、逆に不安になることもあったのだ。
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