ツイテル恋、ツイテナイ恋☆
「何にしようかな」佐藤はテーブルに一つしか置かれなかったメニューを縦に半回転させ、琴美にも見えるようにした。
「うーん、何がいいかね」
「まあ、ゆっくり考えよう」
「私すごく迷っちゃうんだよね」
「迷っていいですよー。ピザとパスタを一つずつに、サラダは、えっと、‘カプレーゼ’ってなんだ?これ1個頼もうか。嫌いなものは何かある?」
「何でも大丈夫」と琴美は答え、あとは彼に任せようと思った。

「俺は、トマトがダメなんだ」
 突然の告白に琴美は笑いそうになった。さっき佐藤は自ら‘カプレーゼ’を選んだのに。多分、それはトマトが主体の料理だとわかっていないのだろう。しかし、彼は全く気付くことなく、楽しそうにしている。
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