五人の王子に仕えしは
「うるさい……、保健室ですよ、ここ……」
「あ、ご、ごめん」
後輩に注意されてしまった。
正論だから何も言えない。
「どーせ先輩、なんで分かったのぉ、とか思って……るんでしょ」
「え、う、うん」
花折君の淡々として抑揚の薄い声で『なんで分かったのぉ』はなかなかインパクトがあったよ、うん。
「だって、それ、スリッパ」
「え……? あ、だからか……」
カーテンが閉まっているとはいえ、相手の靴は見える。
そうか、私スリッパだった。
確かに上履き代わりにスリッパなんてはいてんの私だけだよね。