五人の王子に仕えしは
「百合の季節にしては、少しだけ早くないですか?」
「ふふ、まあそうかもね。でも創意工夫をこらせば案外咲いてくれるよ」
そ、創意工夫って凄い。
私は、春川さんから目線を少し逸らし、愛しそうに見つめられている百合を見た。
「……綺麗ですね」
うん、本当に綺麗だ。
真っ白な花弁も、その中にある色付いた雄蕊も。
「……ありがとう」
春川さんは自分が言われたかのように嬉しそうに微笑んだ。