五人の王子に仕えしは




「あーっと……、あのさ、緊張解けるか分かんねーけど、これだけは聞け」
「ん、何?」


柏崎君は、狭い距離から私を真剣な眼差しで見つめた。

うわ、なんか、やばい。

初めて、こんな近くで真っ直ぐ顔を見た。端正な顔立ちなのは言わずもがな、その瞳は生まれ変わった様に真っ直ぐで、視線が逸らせない。

真剣で、誠実な瞳。

これ柏崎君じゃないでしょ。誰なの。


「緊張を消すのは自信だ。そんで、自信とイコールになるのは、今までの自分の努力。お前はマジでよく頑張ってたと思う。俺が何よりお前の努力を見てたよ。実際、それにより俺が変われたんだ」
「柏崎君……」


わあわあと盛り上がる喧騒が遠くに聞こえるほど、柏崎君のその淡々とした声は私の心に沁み入った。


「出来るよ、お前は。つーか、俺らならできるから。絶対。そのバカみてえに真面目で何でもがむしゃらに頑張れるお前と組んでんだし。負けるわけねえよ」
「は、ちょっと、最後の悪口!」


せっかく感動してたのに一気にぶち壊された!
それがなければ私の中の柏崎君の株はだだ上がりしてたのに……!

柏崎君はハハ、と珍しくまた笑った。


「気ィ引き締めてくぞ。鈴奈」
「……! うん!!」



初めて名前で、呼ばれた。




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